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CD   指笛音楽60年

1994年5月25日

私の歩み

小学校の6年から吹き続けた「指笛」が69年になろうとしている。
5がつには「指笛音楽六十年」が出版される運びになり、第二の校正も終わってホッとしているところに次女夫婦(石原浩行・泉)がやってきて、やっぱりCDとして音の方も後世に残さなきゃーと云い出しました。
これにはアメリカに居る長女夫婦も末娘夫婦も賛成に決まっているのだから、家内とも相談をして思い切って出すことになりました。
しかし80才を過ぎて新しく吹き込みをすることは大変なことで古い録音からの再生ということになる。古いものは40年前のものもあり当時の録音技術からしても無理がある。そうだ「遺言」と云う言葉があるから、これは「田村大三の遺音」としよう。
何回も記念演奏会を開きましたが次の日にその録音を聞いて満足することは一度も無い・・・というのが本当です。
あの音が少し短いとか長いとか、ここの音程はどうとか、それはそれは常に不充分過ぎることのくりかえしです。もう少しなんとか・・・何回なげいたことか・・・。あまりにも不充分なものですがお許しを頂いて大三の歩みを後世にご吹聴ください。

田村大三

★ 指笛の歴史は録音テープの歴史でもありまして、
  オリジナルテープから忠実に再生はいたしましたが、
  お聞き苦しいものもございます。

 

■ 曲目紹介

1.浜辺の歌 作曲 成田為三

私の郷里、秋田県が生んだ作曲家成田為三先生の曲としてあらゆる場所で演奏をして来ました。

1989年5月25日 日本青年館大ホール
指笛音楽55周年記念・感謝リサイタル ピアノ伴奏・石原泉

2.荒城の月幻想曲  作曲 滝廉太郎  編曲 三戸知章

指笛の部分が不充分過ぎますがアレンジの面白さでお許しください。大分県武田の城にある滝廉太郎の銅像の前で吹いた曲を次のCDにはのせたいと思います。

1979年5月23日 日本青年館大ホール
指揮・山田哲朗 演奏・海上自衛隊東京音楽隊

3.タンホイザー大行進曲  作曲 ワーグナー

7・8年前から、どこの演奏会でも最後にこの曲が選ばれるようになった。
どこでも生の演奏が頼めるわけではないので、場合によっては指笛の入っているテープをそのホールで最大の音量で流してもらってそれに合わせてところどころに生の指笛も入れるのです。5年前のカーネギー・リサイタル・ホールでもそれをやったらえらく好評で結局ドイツのテレビとラジオの取材がありドイツまで紹介されました。

1984年5月30日 日本青年館大ホール
指笛音楽50周年記念リサイタル
指揮・山田哲朗 演奏・海上自衛隊横須賀音楽隊

4.アヴェマリア  作曲  シューベルト

クライスラーのレコードでこの演奏スタイルを知ってから、指笛でもこのスタイルでの演奏を・・・と夢見てきました。人差し指一本でこの音域が出ることが分かって心を躍らせながらピアノの青山繁子女史に無理を言って1966年5月、大阪での演奏会で初演したものです。

1966年5月 大阪朝日生命ホール ピアノ伴奏・青山繁子女史

5.見よ優しき雲雀を  作曲  ビッショップ

80才の今となってはこの曲はふけそうもありません。不充分な面が多いですが私の遺言です。

1969年5月25日 日本青年館大ホール
指笛音楽35周年記念公演 ピアノ伴奏・青山繁子女史

6.指笛幻想曲「2オクターブの音域をもつ指笛のための東洋風幻想曲」

指笛発表3年目にタンゴバンドでピアノを弾いていた岬莞二(本名・益田俊彦)に会いましたら「田村さん、僕はあなたのために作曲してあげたいんだ」と言ってくれました。お酒の好きな方でしたが曲が出来るまではそれも止めて取り組んでくれました。昭和13年(1938年)5月、大事な大事な第一回目の発表会に彼自身のピアノ伴奏で初演をしました。いまでは吹奏楽の伴奏にアレンジしたものもありますが、ここでは次女の泉が伴奏したものを収めました。

1989年5月25日 日本青年館大ホール
指笛音楽55周年記念感謝リサイタル ピアノ伴奏・石原泉

7.希望のささやき  作曲 ホーソン / 8.故郷を離るる歌 ドイツ民謡

ニッポン放送をキーステーションに11ヶ所の放送局から朝7時20分「モーニングメロディ」という番組で3年の長きに渡って放送が続きました。スポンサーはライオン歯磨きと安川モートルです。その時の曲目がなんと507曲に及んだのです。その中で一人二重奏や一人三重奏を試みました。その時の2曲を永久に伝えたいと選びました。今聞いてみると、三重奏の最低音は出そうにありません。

9.うるわしのオハイオ アメリカ民謡

松島恵(三女)との二重奏も一曲位と思いテープを聞いておりましたらニューヨークのカーネギー・リサイタルホールで演奏した時のが出てきました。完璧な演奏になっておりませんがアメリカでも特に美しいオハイオ州を思い浮かべながら収めました。

1989年6月15日 ニューヨーク・カーネギー・リサイタルホール
          ピアノ伴奏・ミッシェル

10.アルルの女組曲 作曲 ビゼー

指笛音楽10年目あたりから「指笛と管弦楽」を口癖のように言うようになりました。しかし今から40年以上も前のことですからオーケストラは頼めても誰に指揮棒を振ってもらえるか・・・・・・と言うことです。
あぁしかし幸いな事に天下の高田信一先生が棒を振ってくださるというのです。高田先生をお宅に訪ねて行きましたら「50名のオーケストラのボリュームはすごいから、あなたは最上級のマイクを使いなさい」と言うのです。そこにピアノがあったので一曲吹いたら、そのボリュームにおどろき「こんなにボリュームがあるものとは知りませんでした」と言って先生は笑っておられました。オーケストラとの協演と言うことになれば、何回もリハーサルをするのが常識ですが、貧乏暮らしのその当時ですからリハーサルは一回だけでこの本番となったわけです。夢にまで見た「指笛と管弦楽」はついに夢ではなく現実のものとなったのです。

1954年5月23日 指笛音楽20周年記念「指笛と管弦楽」
指揮・高田信一 演奏・東京フィル・コンサート・オーケストラ

11.カッコーワルツ 作曲 ヨナーソン  編曲 岩井直溥

何回も演奏に行ったところでは、私のことをカッコーのおじさんと言った人が降ります。それほど何百回、何千回と吹いた曲です。ある時、ヨナーソンは大三の指笛のためにこれを作曲したんじゃないか・・・・・と思ったほどです。
しかし今では細かい表現が出来にくくなりました。

1954年5月23日 指笛音楽20周年記念「指笛と管弦楽」
指揮・高田信一 演奏・東京フィル・コンサート・オーケストラ

12.美中の美 作曲 スーザー

「指笛と吹奏楽」は私も好きですが皆さんも大変喜んで下さいます。この曲は永久に残したい曲のひとつです。さすがスーザーの曲です。

1979年5月23日 日本青年館大ホール
指揮・山田哲朗 演奏・海上自衛隊東京音楽隊

13.村の娘(イタリア民謡) イタリア民謡  編曲 岩井直溥

黒人霊歌の中から「深い河」などをしんみりとお送りしたいと思うところですが、又、賑やかな曲になってしまいました。「心にしみる指笛」のCDもお送りできるように皆様のご助祷をお願い致します。

1964年5月16日 日比谷公会堂
田村大三リサイタル 演奏・ブルーコーツ

14.クワイ河マーチ アルフォード

アメリカの映画であちらの兵隊さんが何十人かで口笛をふいていた場面を皆様ご存知ですか・・・・。日本では口笛の人達があんなに揃って吹いてもああうまくは出来ません。指笛楽友会のメンバーは楽々としかも楽しく吹きながら行進も出来ます。

1979年5月23日 日本青年館大ホール
指笛音楽45周年記念公演 指揮・山田哲朗 演奏・海上自衛隊東京音楽隊